布佐下新田の稲荷神社
御祭神 宇賀御魂神
御本尊、十一面観音菩薩
大師堂の本尊は龍光寺の写しです
移し寺、愛媛県稲荷山龍光寺
ご詠歌、この神は三国流布の蜜教を 守り給わむ誓いとぞきく






 

 稲荷社は新田開発にともない、豊饒を祈って奉祀された御社で、主祭神は宇賀御魂神(うがみたまのかみ)で、江戸中期には創建されていたといいます。
 龍光寺の御本尊は「十一面観世音菩薩」、脇待は不動明王、毘沙門天にて何れも弘法大師様の御作であります。
 此の寺には稲荷大明神が観請してあります。相馬霊場は稲荷社に関わる龍光寺41番を勧進したのでしょうか。
 社殿は、相馬霊場創設安永4年と思われる前の明和期(1764~)に創建されたものと思われます。
 手賀沼に拓かれた広大な新田の産土(うぶずな)の神として勧請されたといわれ、左手にある「敬神愛郷」の碑によると
 稲荷神社は宇迦之御魂神を主祭神として猿田彦神(さるたひこのかみ)と天鈿女神(あまのうずめのかみ)を併せ祀ると記されています。
 「宇迦之御魂」とは古く食材特に稲霊(いなだま)を意味する言葉で、「稲荷」の語源は「稲成」すなわち「稲の生成化育する様」をいう言葉から来たようです。
 神像が稲を背負っているところから「稲荷」の字が当てられたとあり、中世から近世にかけて工業が興り、商業が盛んになると「殖産興業の神」として神徳が広がったのでした。
 この地域の農民は手賀沼の水害防除や干拓開墾の事業の起工式をこの神前で行なったそうで、平成元年に拝殿、会(あい)の間が改築されました。大師堂は昭和9年の改築です。








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