新四国相馬霊場第70番第71番






  元永福寺(廃寺)の霊場を合祀
御本尊、観音堂内の馬頭観音
移し寺、香川県七宝山本山寺
ご詠歌、本山に誰が植えける花なれや 春こそ手折れ手向けにぞなる





 

  本郷、興隆山寿量院東漸寺観音堂 
 山門と馬頭観音堂は県指定重要文化財、銀杏の大樹は市指定重文
 
 馬頭観世音菩薩(寺田観音)は行基の作と伝えられる、元和3年(1617)安置。
 70番は桑原にあった永福寺からお堂と札所を1574年に現在地へ移転したものです。
 境内の木馬堂には二体の木馬が供えられ昔の祭り事が偲ばれましたが、2021年荒廃著しく廃棄されました。
 昔は、毎年七月十七日に馬施餓鬼の祭事が行われていました。
 永福寺の痕跡は、本郷3-13に墓地だけが残っており永福寺跡地であるという物証は存在しません。








 新四国相馬霊場第70番第71番







  興隆山寿量院東漸寺
御本尊、阿弥陀如来
移し寺、香川県剣五山弥谷寺(いやだにじ)
ご詠歌、悪人とゆきづれなんも弥谷寺 ただかりそめも良き友ぞよき





 

 東漸寺(とうぜんじ)は、天正二年(1574)創建。平成16年改築されました。寝釈迦像が本堂内左側に鎮座しています。
 寝釈迦像は2011年の東日本大震災時迄は、法海寺跡地第69番札所に鎮座していたところ祭壇から転げ落ち、しばらくの間、気が付かずに居たため問題となり
 当寺で保管管理することとなって本堂に祀られています。茨城県には寝釈迦像が五体しか確認されていないため貴重な仏像です。

 寝姿の像高は90cm程、江戸時代の作という事で法海寺古文書が焼失のため詳細は不明です。涅槃像は足の裏の足紋に宇宙観を示す文様に意味があるのですが、法海寺の涅槃は足の裏が見えない造りになっています。
 茨城県の涅槃像、下妻市金林寺(時宗)、旧新利根町阿弥陀寺(時宗)、波崎市神善寺(真言宗)、岩瀬町小山寺富谷観音(天台宗)です。法海寺は天台宗守谷西林寺末でした。
仁王門は、元禄3年(1690)に寄進されたもので、単層八脚門(やつあしもん)の藁葺屋根となっており市内唯一の仁王門です。
「目隠し銀杏」は樹齢六百年の大銀杏です。伝説によると、乗馬のまま境内に入ると必ず落馬するという。
仁王門から一直線上に観音堂の正面が位置する為、目隠しの為に植樹したとの言い伝えです。
 光音禅師の著書では、参拝順路が法海寺69番-永福寺70番-東漸寺71番の順番で紹介されているため、永福寺は桑原から本郷に移転し存在していたことがわかります。
 【地名の寺原】
 寺原という地名は明治末、寺田と桑原の一部(駒場地区を含む)に行政で一時追加された地名ですが、浸透せず今は使われていません
 常総線の駅名、小学校に寺原名が伺えます。下高井の永山も同じ様に永山小中学校があり、地元では使われています。








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